福岡に行って良かった。

誠ツアー2019 福岡公演に行って良かった。

 

 

半分以上旅行を兼ねていた。

このツアーの全ての公演に行ったが、九州に行くのは初めてだった。

一人で行動する以外に発想がなかったので、一緒に過ごそうと誘われた時は驚いた。

 

彼女はインターネット上でできた友達である。

故に初めて直接顔を合わせたのも一年前のことだし、

お互いがそれまでどういう環境で育って、

普段どういう生活をしているかなどということは、

もちろん知らなかった。

 

昔はよく、「インターネットで出会った人と直接会ってはいけません」と教えられたものである。

そんなの場合によるだろ、と当時から思っていたが、

今や、インターネット上で友達を作ることは当たり前のことだし、

人によっては、リアルよりもネットの友達の方が多いかもしれないし、

リアルだとかネットだとか、そもそも分けて考えていない人だって多いだろう。

この「リアル」とか「ネット」という言葉自体が、

2000年代の、インターネットでの交流が広まってきた時代を象徴する言葉かのように思う。

 

ここ最近になって、

ネット上で知り合った友達がかなり増えた。

みんなそれぞれ住む場所も違うし、年齢も違う。

お互いの本名とか、家族構成とか、

具体的に「どんな人なのか」知らない人も多い。

不思議なものである。

そんなに相手のことを深く知らなくても、

話はできるし、一緒に行動するのも気にならない。

逆に、まるで前から友達だったかのように、自然と仲良くなる人だっている。

イベントがなくても、プライベートで会うこともあるほどである。

 

彼女のことも、そこまで何も知らなかったが、

同じ部屋に泊まり、その日のライブの感想や、グループについて思うことを話していたら、

何故だかお互いの学生時代の話や、これまでの経緯や、趣味の話や、仕事の話や、これからの進路の話や、

とにかく色んなことを喋っていた。

価値観だったり、人生観だったり、

初めて聞くことばかりだったので、

学生時代からの友達と話す内容とはまた違ったものになった。

そうこうしているうちに、気付けば朝方も近いくらいの時間になり、

すっかり夢中になって喋っていたが、ようやく眠りについた。

まさに、修学旅行の夜のような日だった。

 

私は、まさかそんな日になるとは思っていなかった。

いや、彼女もきっとそうだろう。

何がそうさせたのか分からないが、

共に25歳ということで、何か通づるものがあったのかもしれない。

この日は、私の人生の中でも特別な日になった。

 

 

次の日は、私が学生時代にお世話になった人が現在は福岡に住んでいるので、

その人に会いに行った。

アルバイトをしていた店の店長である。

再会するのは大学卒業以来なので、2年4ヶ月ぶりのことであった。

久しぶりに会った店長は、若干老けたような気もしたが、

何も変わらない雰囲気だった。

私は、学生時代にこの店でのアルバイトに明け暮れていて、

月に25日は出勤し、

アルバイトをすることが生き甲斐だった。

最早アルバイトでないくらいの仕事量はしていたので、社員にならないかという誘いも何度か受けたが、

以前から希望していた、別の飲食業の会社に就職することにした。

結果的に就職した会社はたったの5ヶ月で辞めてしまうのだが、

私の価値観のベースは、会いに行った店長の店で学んだことからできている。

働き方や考え方も合っていたし、

プライベートの話や、日頃の愚痴も、

ほぼ毎日、店長と喋りながら、

本当に楽しくアルバイトを続けていた。

あの時のメンツで働けたことが、

今でも一番楽しかった記憶で、

卒業と同時に連絡は取らなくなったが、

みんな今頃何をしているんだろうと時々考えることがある。

きっと、私は当時の自分に酔っていて、

今でも未練がましく思っているのは、私だけなんだと思う。

店長には、そんなことは言えず、

ただただ近況報告をするだけとなってしまったが、

店長も実は寂しく思っていたりもするのだろうか。

そうだったとしたら、少し嬉しい。

 

 

福岡公演に行ったことは、私にとって特別な経験になった。

ノリと勢いで決めたことだったが、

こうして大事な人と仲を深めることができて、改めて自分のことを考えるきっかけになった。

 

 

今私には、たくさんのインターネット上の友達がいる。

しかもそれは、BOYS AND MENのファンだけではなく、

他の好きなアーティストのファンにも言えることだ。

インターネットがなければ、出会うこともなかった人達ばっかりだ。

「学校」や「仕事」といった、限定的なコミュニティのみならず、

無限の繋がりを作れるのは、インターネットの良さである。

そういった友達を、私は大事にしたい。

これから、もっと仲が深まるような気がしている。

ある意味で、リアルじゃなくて、ここで出会えて良かったです。

それも、一つのエッセンスになっていると思うから。

 

 

どれだけ距離が離れていても、

きっとまた、みんなすぐに会えるね。

この時代に生まれて本当に良かった。